INTRODUCTION
「Andorra」は、スイス出身でありながらドイツ戯曲の巨匠と呼ばれる劇作家マックス・フリッシュの代表的戯曲。
ヨーロッパのAndorraという国を中心に巻き起こるこの仮想の事件は、ちらりとドイツの歴史と反ユダヤ主義を描いているように見えるが、事実は差別と人間の二重性の問題を描いている。
21世紀になり、より深刻になっている自国中心主義と集団利己主義は世界に様々な新しい差別を創り出している。
アンドラ・プロジェクト・グループはこうした時代に危機感を感じ、この作品こそがこの時代に必要な作品だと同感している。そうした意味でこの作品は、すべての俳優が皆自分の母国語で話す。
皆が差別されず、これ以上「二つの顔」が必要のない世の中を夢見て…